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女風ユーザーが1年半、女風記事を書き続けた結果…

 2023年7月9日、女性用風俗(=女風)の情報に特化したWebメディア『FEMTASY』が公式Twitter(=X)でお手伝い募集のツイートをしていた。そこには「業界の健全化を目的に構築してるサイトになります。業界に対して想いがある方。第三者機関だからこそできることがあります。簡単なことではありませんが、人手が足りません。もしいたらDMください」とあった。

▲問い合わせが多数あった『FEMTASY』のお手伝い募集ツイート
目次

書くことになった経緯を淡々と伝えるよ

 「へー、そうなんだ。具体的にどんなことができる人材を求めているのだろう。訊いてみないと分からないな……。」

 わたしはすぐに『FEMTASY』公式Twitter(=X)のDMを開いた。〔急募〕の情報が流れたのは10時46分、わたしが簡素な挨拶とともに一通目を送ったのは11時06分。発信されて間もない情報をタイムラインで受け取れたのは偶然だったが、早いうちに打診ができたのはよかった。

 実際、そのツイートに対する反響はおもいのほか大きく、DMには50件をゆうに超える問い合わせがあったそうだ。編集長みずから1つ1つの内容をチェックするため、すべての人に返信するまでにはかなりの時間を要すだろう……というのは後々になって伺ったことだ。

くーりー

こんにちは。先ほどフェムタシーさんのお手伝い募集ツイートを拝見しました。女風ユーザーとなり約1年半の現役利用者ですが、もしよろしければ、どのような方を希望されているかお聞かせください。

 そう、今ここで書いているわたしは『FEMTASY』にアクセスする大多数の読者層となんら変わりない一般女性であり現役の女風ユーザーでもある。

 風俗ライターではないし、性愛分野に関するプロフェッショナルな経歴や肩書きもない。女風店舗の関係者(内勤・運営・店長・オーナーなど)とか、店舗所属者や従事者(セラピスト・キャスト)というわけでもない。SNSの裏アカ界隈で有名だとか、アングラ界隈に長けていてすごく情報通だとか顔パスが効いちゃうとかいうわけでもない。歓楽街を歩いていたって誰もわたしを振り返らないだろう。

女風ユーザーだと伝わりそうなアイテム例

わたしがウェブに書き残す理由

 性癖やフェチと呼ばれるもの全般について興味はあるが、わたし自身は「どうしてもこれがないと生きていけない……!」というものに出会っていない。でも、いつかは出会いたい。

 探すことをやめなければ「これだ!」とおもうものにヒットするかもしれないが、今のところ、特定のものに対する尖ったオタクさや偏愛力は発揮できていない。新しいものに触れても興奮度合いは至ってフラットだ。没入できず、常に客観的で、どこか冷めている。それがちょっとしたコンプレックスなのかもしれない。ゆえに、何をしていてもじぶんがノーマルであることを強く意識してしまい、アブノーマルな世界で我を忘れてしまえる境地にどんどん憧れが募っていく。経験値をくれる人や環境に吸いついていく傾向があるのは、一時的にでもそういった視点や感性を身につけさせてもらえるからだ。

 20代の頃、「書くこと」と真剣に向き合うのを放棄したまま40代になったが、時間に余裕ができた今ようやくもっとじぶんの言葉を錬成しながら「書いて伝えること」に踏み込んでみようとおもえた。偏愛力の足りないわたしに何が起こったのか、なるべく書き記しておくことで個人的な「大人の成長」を讃えたいきもちが強くなったのだ。ウェブならば、好奇心の赴くままいろんな場所にアクセスしてはネタを拾って書き残しやすい。これは、わたし自身の「熱狂」を探す旅でもある。

 勘違いされやすいのだが、わたしがアダルト方面に対してアクティブに活動するようになってから約2年。書きだしてから1年半。まだまだ無知であり、ひよっこなのである。ただ、そんな無名かつ野良の女風ユーザーであるわたしの存在を『FEMTASY』編集長が知っていたのは、そうやっていろいろともがいていた軌跡がWeb上にあったから、だという。

女風について書いてきたひよっこライター歴史

 今おもうと、女風『スイートスポット』プロデューサー・しみけんさんが参加する店舗主催のリアルイベントに乗り込んでご本人に直談判して取材記事にしたり、『アーメン東京』の緊縛プレイができるSM特化型セラピスト(現在は女風コーディネーターとして活躍中)との逢瀬をご本人承諾のうえnoteで綴ったり、『東京M性感』からの依頼で120分がっつり遊んでもらったPR記事をフェチフェスblogに投稿したり、

 女風『ブティック』の被りユーザー大集合の茶話会をTwitter(=X)や記事で取り上げ、3店舗合同リアルイベント『女風のおしごとフェア』に参加してひたすらSNSでリアルタイム発信したり、

 新宿・歌舞伎町で開催された『全日本クンニ選手権記事にしたり、セラピストが働く『女風バー I AM THAT I AM』で森林原人さんや永遠嬢さんがゲスト登壇した回をレポートしたり、

 書籍『「女性向け風俗」の現場』著者である柾木寛さんの施術で得たことをnote(パーソナル情報過多のため有料/100円)にしたり……、わりとわけのわからないことをしていたかもしれない。編集長はどうやらだいたいのものに目を通していたようだ。

 殺到している問い合わせに回答すべく作成したのであろう詳細文章の締めには、「LINEかZoomを用いた通話でのミーティングをしましょう」と促してあった。もちろん!とスマホの画面を見ながら頷いたが、書くことは好きだけど本業ライターというわけでもないので、そこだけは謹んで事実を伝えた。

くーりー

プロじゃないけど大丈夫ですか?

 「起こったことをありのままに話すぜ」スタイルなのでこれも載せてしまうが、
 「(前略)商業的ではないくーりーさんの言葉選びは、私にとって、FEMTASYにとって求めている書き方なので、声をかけて頂けたことに感謝いたします。」

 と丁寧な返事をもらい、Zoom会議の日程を決めた。商業的ではない、というのはわたしにとって最大の誉め言葉だ。なぜなら、誰かに頼まれたわけではない、じぶんのものさしで良さを測っている、オリジナルの視点が色濃く入ったものを書くのがわたしのスタイルだとおもっているからだ。

信用できない女風広告メディア

 実のところ、『FEMTASY』の公式Twitter(=X)をフォローしたのはこのタイミングだった。元々は、「女風 大人の保健室」(現「FEMTASY編集部」)というアカウントをフォローしていて、冒頭の〔急募〕情報をキャッチできたのはそこのリツイートを見たからだったとおもう。「質問箱に寄せられる女風ユーザーからの悩みに独自視点でこたえていく保健室の先生の正体が気になるなあ……」とおもいながらも、そう深く考えずに読んでいた。正直、いつからアカウント名称を変更していたのかも気づいていないくらいチェックは甘かった。媒体の存在を知りながらも未フォローだった理由は、そもそも女風メディアというものをあまり信用していなかったからだ。

 しかし、『FEMTASY』は更新されるたびフォロワーの誰か(「女風 大人の保健室」アカウント以外)がリツイートかいいねをしてわたしのタイムラインに記事が流れてくる。女風関連の繋がりは数を絞っているつもりだが、それでもポップする。時々でも確実に目にふれる女風メディアなのは明らかだった。

 全国さまざまな女風店舗の検索ができて、所属セラピストやキャストのプロフィールや写メ日記が読める『Kaikan(カイカン)』も、わたしのTwitter(=X)のタイムラインでは見ない日がないweb媒体であるのは確かだ。しかしそれは、そこと提携している女風店の公式アカウントをじぶんがフォローしているから必然的にそうなるのであり、なぜか目に入ってくるという感覚ではない。何百、何千というセラピストやキャストが日々アップする自己PRページ(写メ日記)と、少数の編集部員が情報を選んで提供する『FEMTASY』とでは毛色が異なる。中の人の話を聞いてみたくなったのは、そういうポジティブな認知があったことも大きい。

 Zoom会議は、90分ノンストップで女風のオンライン茶話会をしているようなものだった。

寄稿してみようと思った理由

 業界の健全化を目指すために派閥を持たず大手から中小の女風店まで幅広くピックアップするという姿勢は、「わたし個人の活動範囲では趣味嗜好が反映されすぎて全体を見るのはムリがありそうだが、FEMTASYというWebメディアを通せば見れるのかも……」とおもえた。

 正直、勢いだけでここまできたバックグラウンドが謎なわたしをここで書かせるという編集長の選択は、博打(ばくち)だとおもう。きっと読者から「あのひと誰?どうしてああいうひとが書いてるの?」などと疑問を持たれそうだからだ。でも、「あなたの言葉には価値があります」と、誰かからはっきり言われたのはこのZoom会議が初めてだった。

 じぶんの綴るものはすべて軽くて、その場限りで消えそうな、よくもわるくも誰にとっても影響の薄いものだ、とおもってい。わたしが発信しているから、という理由で文章が拡散されることもない。とりわけTwitter(=X)で他人の関心を引くトリガーとなるのはいつも「女風界隈のインフルエンサー」とも呼ぶべき人物の引用リツイート(再投稿)があったときだ。多くの人が知っている・慕っている・参考にしている誰かが反応した言葉だからこそ受け入れてもらえる、馴染んでくれる、そういう立ち位置にしかわたしはいない。

 つまり、じぶんにとって『FEMTASY』で書くことは、本当の意味で「書くこと」に自分に向き合うきっかけでもあり、「熱狂」を探す、いわゆる自分探しの旅のステップアップになるかもと興味が芽生えたのだ。とはいえ、個人的な好奇心だけでは関与できないくらいの女風店舗や企業がすでに関わっている『FEMTASY』にて、どこまでわたしの個性を変えずに記事にできるのか。なるべくカラーは潰さないよう努めたい……。

 この先は、ふつうの商業的なメディアとは異なるであろう『FEMTASY』や『女風 大人の保健室』の実態についても詳しく聞いてみるなど、すべて包み隠さずありのまま書いていきたいとおもう。利用者目線の質問を編集部までズブズブと投げていきたいので、「こんなことを質問してほしい!」など、ぜひご意見をわたしのアカウントまでDMしていただきたい……!(採用されるかどうかは分からないけど……)

 

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