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膣ほぐしのプロも学びにいく「おま◯こ講座」とは一体何?

2018年の3月に膣ほぐしを施術の主軸とする「月と樹」をオープンさせた。これは絶対に上手くいくに違いないと意気揚々と始めたものの・・・。

オープン月は、友人が2名来てくれただけだった。友人達も、「膣ほぐしをやってもらいたい」と来てくれたというよりも、私の応援の意味が強かったと思う。そんな訳で、私は焦ってもいたし、常にネットで「開業1年目。軌道に乗せるには。」とか検索していた。

だからこそ、開業してすぐに来てくれた友人達には感謝しているし、何かあれば助けたい気持ちは変わらずある。

目次

性勉強をしていた1年

写真はハマ子さん提供

2017年の『ちつのトリセツ』という本が出版された当時は、妊婦さん以外に窒ケアを勧めているのはたつの先生だけだったようで。さらに膣ケアを一般のサロンでやってもらうという認識が全くなかった。
そして私自身の知識も今と比べて圧倒的に不足していた。

今考えても、「良くそれでやろうと思ったね、あなた!」と自分に対して言いたいところだけれども、知識0の方が中途半端に知識があるよりも、勢いよく始められたりする。

とにかく知識が不足している事も分かっていなかったけれども、基本的に暇で時間があったので、1年目はSNSで見た気になる講座によく参加していた。

もうすでに活動していないTwitterの女性風俗の男性の真面目な「他者と自分の性をコントロールする」という講座だったり、パートナーシップ研究家の一明源さんの「性教育講座」だったり。”SEXワークサミット”へ行ってみたり。

どの講座もとても勉強になって面白く、今でも私の活動の糧になっている。開業1年目に性の勉強という名の講座にいくつか参加したけれども、その中でも圧倒的に価値観がひっくり返ったのはアナル先生の「おまんこ講座」だった。この講座は私の予想の遥か斜め上をいっていた。

アナル先生(あなるはるを) 公式Twitterはこちら

知らない世界へ

おまんこ講座の募集を見つけたのは、Twitterだった。とある食事会に参加した時に知り合った女性(Aさんとしましょう)が、Twitterでこの講座をリツイートで紹介していたのを見つけた。

その時の講座名は「女湯企画・驚異の骨盤底筋群」だった。アナル先生という方が先生が経営している春barという場所で講座をやってくれるらしく、興味がとてもあったけれども、アナル先生のTwitterをのぞいたら、縄で縛られている女性の写真などがあり、とても1人で足を踏み入れられる場所ではない気がしたので、この講座を紹介してくれたAさんと一緒に行くことにした。

2018年の12月の初旬、池袋にいた。確かこの頃は、交通費をケチって新幹線ではなく電車で静岡の沼津から池袋まで行った。

そこで、Aさんと池袋の西口で待ち合わせをして、講座前にパスタを食べに行った。
Aさんもセラピストの仕事をしており、同じく1年目だったと思うけれども、私よりもずっと軌道に乗せている感じではあった。

その時に印象に残っている話が「15000円の施術が高いという人は、その人にその施術を受け取る力がない」という事を彼女が言っていて、自分は当時(なんとかその価値を感じてもらうように頑張らねば)と思っていていたので、彼女の考え方にびっくりしたけれども、今は良く分かる。

そしてこれから行く講座の話になった。ハイヒールの音で歩きながらオーガズムを感じるモデルさんがいるだの話を聞きながら、私の頭の中は「?????」でいっぱいになった。

前戯ゼロ

講座をやる場所は西池袋の雑居ビルの6階の春barだった。中に入ると思った以上に狭く薄暗かったけれども、綺麗に整頓されており意外と落ち着く空間だった。

講座の受講生は、私とAさんの他に確か女性が2〜3人いて、男性も2人ほどいた。アナル先生が「なんでここに来たんや」とみんなに質問して、なぜか年齢と自己紹介をしていた。「私はこれから膣の施術をしていきたい。勉強に来た!自分も性交痛がほぐして治ったので、膣をほぐす事を仕事にする。」と先生に言った。

今まで女性がそういう理由で講座に来た人はいないようで、女性は自分の身体を知るために勉強に来ているか、男性はパートナーの為。それでも、この講座は男性のドクターが来ていたり、女性用風俗の男性が勉強に来ていた。けれども、先生はそのセリフをそのまま受け入れてくれた。

初めて来た日は、ほとんど座学はなく、自己紹介と先生とモデルさん2人のここまで行きついた経緯の話。モデルさん達は、私達の知識を深める為に一肌脱いで、モデルになってくれていると先生が言っていた。

そこで、先生の合図でモデルの松子さんが履いていたスカートとパンツを脱いで下半身がいわゆるスッポンポンの状態になった。松子さんとはいずれ私と一緒に講座をやったりする仲になったが、この時は初対面で、男性もいる講座なのに躊躇なく脱ぐ事にビックリした!

無毛にしているせいか、その場の雰囲気のせいなのか、全くいやらしさがなく、色も綺麗すぎてそれもビックリだった!

松子さんが寝ころび、膣の中まで見える様に寝ていた。アナル先生が、ムチを持っていて、ムチで地面を叩いたら、恥骨まわりが脹らんできて色も変わってきた。「もう膨らんで脹らんでハート形になってるやろ?」と

さらに先生がもう一度地面をムチで叩いたら、Gスポットが外に飛び出すほどに動いている。先生は指一本触れていないし、5分ほどでその状態になっている。

それまでの性教育講座のようなもので、女性は水の性質だから興奮するまでに時間がかかる20分は前戯をした方が良い。という話を沢山聞いて、私もそうだなぁと思ったけれども、目の前で起きている現象は、それとは全く違うものだった。

女体の神秘

そして、モデルさん2人の膣に手を入れさせてもらう為に、参加者の私達は、順番に手袋を付けていた。

参加者の私達は、もちろん誰も性的には興奮していなかったけれども、「これは一体どういう事??凄い!!」みたいなよく分からない感動と興奮状態だったと思う。

実際に触った膣の中は、メレンゲみたいにふわふわで、柔らかいけれども締め付ける躍動感もあった。触る前は中のGスポットまで見えていたため、緩い膣と予想していたけれども全然違った。

モデルさん2人は順番に入れる私達に、「そこじゃない、もう少し右」とか鈍いはずの膣内なのに指示をしてくれて、自分の感度が上がる場所に導いていた。

先生は「殆どの男性は、本当に気持ち良いおまんこに入れた事はない。殆どの女性は本当の気持ち良さを知らずに死んでいく。」と言っていて、

そのセリフが私の心の奥深くに突き刺さった。

恐る恐る足を踏み入れた講座だったけれども、私の予想の遥か上をいっていた。あまりに私を含めて私達女性は、自分の身体を知らなすぎるし、女性の力を殆ど使えていない。

もっと私は自分を知る必要があるし、膣や性について人生をかけて探求していきたいと思った。

今は「おまんこ講座」という名前の講座はなくなっていて、先生の技術の内容も当時とはかなり変わって来ている。

けれども、その当時やっていた施術や講座は、その時しか見れないものなので、タイミングを逃さずに参加出来た事に今となってはとても感謝している。

そして、表側から見ると性のアンダーグランドの世界は近寄りがたくて怖い印象だったけれども、中に入るととても温かくて、4年以上経った今も先生とモデルの松子さんと良い関係を築けているのはとても嬉しい事だ。

思い出すと、この講座を紹介してくれたAさんや、松子さんと一緒にモデルをやっていた女性、初回の講座に一緒だった若い女の子も、もう今は離れてしまって会う事はない気がするから。

今という日々を。出会いを。自分の可能性を。生き切りたいと思う。

三樹 菜緒子

膣ほぐしのサロン『月と樹』オーナーセラピスト。日本で一番に膣の施術を公に始めた人。のべ1000人ほどの膣ほぐしをしてきたプロのセラピスト。

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