赤羽・水戸秘密基地代表でありセラピストである白州の『光と闇』

皆さん女風最大手の秘密基地って代表によってお店の色が違うのはご存知でしょうか。今回ご紹介するセラピストは赤羽・水戸秘密基地の代表でもあり、講師でもある白州さんです。彼のセラピストから代表になるまでの軌跡。白州代表としての想いを聞いてきました。是非気になった方は一度読んでみてください。

セラピストになったきっかけは？

コロナ禍でAVに代わる仕事として始めました笑
元々大学の学費と実家を支えるために昼職と並行してAVをしていたのですが、コロナで撮影現場が減るんじゃないかという危機感から女風業界へ飛び込みました。

端的に言えば金策です笑

ーどうしてAV男優の道に進んだのですか？

そもそもAVは大学が体育大学の学校保健の専攻で、実習や部活動、トレーナー活動をしていく中で、十分に学校に通える余裕が確保でき、年150万円近い学費を確保しながら生活費も稼げる仕事として取り組んでいました。

なんだかんだ性に関する仕事は楽しくて、卒業後昼職に就いても続けていましたね！

昼職はトレーナーとして内定をもらっていたのですが、AVがバレて頓挫し就職先はまさかのペットショップでした。笑
動物が好きなんです。笑

AV男優は女風に入る前よりかなり仕事が減りましたが、今月で８年目になります。

ーセラピスト歴は何年目ですか？

モニターから数えてセラピスト歴は約3年です。

ーえ？セラピスト歴５〜６年目ぐらいと思ってました！

意外と短いんです。元々2020年の年始に池袋秘密基地で採用となりまして、兼業セラピストとしてスタートしました。そこから講師になったのはデビュー5ヶ月目の頃です。

講師としての道へ

ーデビュー5ヶ月目で講師に？？

そうなんです。元々ホープという源氏名でデビューして、7月の後半で本業であるAVや昼職との兼ね合いで、女風自体を引退しようと思っていました。性病リスクや顔出しがネックだった点も大きいです。
それで実際に引退したのですが、池袋秘密基地のオーナーから、セラピストに教える仕事をやらないか？ということで、講習員になりました。

セラピストとして売上も高かったので模範になりつつも、知識面でも大学時代に学んだマッサージや解剖学、AVで得たSMや性感の造詣を生かして欲しかったのではと思っています。

そこから2021年の3月までの女風への関わりは講習のみでした。

ー講師として大切にしてることはありますか？

クリティカルシンキングができるような、教えたことを鵜呑みにしないセラピストになってほしいなって思っていて…

例えば私からAという指示や結論を得た時に、それが適しているとしても、なぜ適しているのか、それを踏まえてAが最上最適だとは思わないようにセラピストには覚えてもらえたらなと考えています。

あくまで講習で教えたことは一つの引き出しであって、絶対の正解ではない。

より適した考え方もあるのではないかと、更に模索してもらえるような教え方になったらと試行錯誤しています。足場の良い踏み台くらいに捉えてもらってしっかりとそこから跳んでほしいですね。

打倒白州！白州超え！
そして意見をぶつけてくれるようなセラピストが育ったら万々歳です。

講師からオーナーへ

ーなぜオーナーになろうと思ったのですか？

元々講習員を任される時に、ゆくゆくはどこかの店の店長を任せたいという話が出ていました。
今思えば講習員として戻ってもらうモチベーションとしての提案だと思っているんですが、そこのところどうなんでしょう？八神さん！(※八神さんは池袋のオーナーさんです)

ー気になる真相は・・・？

そんな中で先々を見据えて、改めて新しい源氏名でランカーとしてリスタートをしようと2021年3月からセラピスト復帰。2021年8月まで兼業セラピストとして活動をし、9月から赤羽オープンに伴い脱サラして、今に至ります。

講習を通じて、セラピストの離職や、売りの不透明さ、ブランディングの難しさと直面して育成と採用はセットだなと。
自身が音頭を取れる自由さを持つならいっその事、明確なコンセプトを持ったお店を自分で構えた方が良いのではという独立心が芽生えてきました。

ー赤羽秘密基地はどんなお店ですか？

フェティッシュというのは大衆性、万人受けで薄まりうる素養で、他人の正義で矯正されたり、外に発信することが難しいものだと感じていました。

なのでマイノリティな性癖や、能力を持った人間を囲って育てるようなお店にしたいなと考えてく中で…
秘密基地っぽくない秘密基地を作れたら、あえて秘密基地でやれたら秘密基地でやる意味があるなと思い、別個にFCを立ち上げ、癖のある人材を集めました。
現在の在籍メンバーや赤羽、水戸のカラーを見た時に上手く行っているのではと手応えを感じています。

セラピストとして大切なこと

ー改めて、セラピストとして大切なことはありますか？

カウンセリングと関係性の構築が性感の8割を決めると思っていて。痛くなくて、怖くなくて、気持ち悪くない施術を提供すること。やりたいことをしっかり言える、より自由で思い切った性の遊び場になることが一番大切なのではと思います。

男性って概ね、体が大きくて力があって声が低くてがっついてる。正直、エレベーターや個室で男と2人きりで怖い思いをしたことのある女性っていらっしゃると思います。

ぶっちゃけ男からしても性的な興味を持って近づいてくる男って怖いです。

だからこそ、女性が風俗で遊ぶには、そんないかつくて怖い生き物がどれだけ無害だと伝えるかが大切だと思うんです。

SMプレイをするなら尚更です！
気持ちいい施術(快感)を得ようとする時に1番のノイズは気持ち悪い(不快感)です。

『どこで、誰と、何をするか。』

気持ちいいかを追求する前に気持ち悪くなりうる可能性を潰せるようにしたいですね。

ー失礼ですが、白州さんって実は優しい人なんですね！

優しさ…！？　

あります優しさ！？
なんでしょうね！？

優しくして損ってしないんですよ。優しくして損する場合って、利益を前提に動いた時だけで、優しくあろうとする、優しくすること自体はコストがかからないです。

エレベーターのボタンを押す。道を譲る。ありがとうと言う。なんでもいいのですが、人間関係って存外長く続くものがとても多くて、何処かの出会いが予想外の形で今に繋がることがあります。

接客でNG貰ってしまった方が昼職復帰した際に同僚だったり、上司だったら最悪ですよね。

今の赤羽のメンバーも運営スタッフも昔からの知り合いや、何かの縁で会った方ばかりです。

因果応報、優しくありたいって思うだけならタダだと思いますし、あるとしたらメリットしかないと思っています。

結果的に人との縁は私にとって、幸福を感じるポイントであり
できる事なら人として長くお付き合いしていきたいと、どこかで思っているんでしょうね〜。
そんな感情が私にとっての本質（優しさ）なのかもしれません。

オーナーとしての想い

赤羽系列の企業理念として
【より安全で確かな技術のご提供を】
を掲げています。
肩書きとしてはデビューしたら皆セラピストです。でも、デビュー当初のセラピストは一般的な成人男性と比較して、本当にセラピストとしての技術も知識も足りうるのかなと思う時があります。

技術と知識、心身共に十分にセラピスト足り得る状態でデビューできる男の子はそんなにいないです。いたとしても移籍や接客経験者が多くを占めるのではないでしょうか。

多くの女風セラピストは不安と疑問を持ったまま現場へ向かいますが、秘密基地がベテランも新人も同じ料金で接客を行うお店である以上、デビューしたセラピストは技術やエスコート面において、一定水準を超えていなければなりません。

幾多のセラピストにも埋もれない人材を育てつつ、十分に売れている状況でもなお在籍し続けたいリターンをセラピストへ提供できる店舗を目指すことが必要だと思っています。
またそのような育成をすることで、お客様にとっての安心感へ繋ぐことが、私のオーナーとしての責任だと思っています。

女風がアングラに収まり続けるには大きくなり過ぎてしまっているのが事実ですので、表に出ても恥ずかしくない、しっかりとした仕事場作りと。
ビジネスよりお仕事したいですね！

ー白州さん、ありがとうございました！

こちらこそありがとうございました！

SMもできる巧みな技術とその独特の世界観、知性豊かな彼と話して感じたのは、ロジカルに淡々と話す中に隠された人間味溢れる温かさでした。長く付き合いをしたい。そんな感情のある彼だからこそ、別れの多いこの女風世界で、誠実にお仕事をすることこそ本質であり愛なのではないでしょうか。