『私の人生の主役は私』自分の人生を取り戻した60代膣ほぐしセラピスト
2020年の夏の終わり頃に、北海道に住む女性から私にメールが届いた。
内容は、「膣の施術を自分に是非教えて欲しい」というものだった。(2024年現在は膣の施術は教えていません)
2020年は、コロナ騒動が始まった年で、その女性は「東京を通るのがコロナ感染で怖いので避けて静岡空港から行きます。」という超慎重なメッセージをくれた。
私の住む静岡県東部は、意外と東京からも近いので、羽田を使った方が便利なんだけど、コロナに関しては色んな考え方があるからなぁと思った。しかし、静岡空港は元々、便が少なく、緊急事態宣言などで簡単に欠航になり…
「○○に予約しました。」「すみません、欠航で行けません。」とのやり取りを何度も繰り返した。
(羽田から来た方が良いんじゃないか。本当に来る気あるのかな)私はもう来ないものだとそのメールに対応していた。
その半年の間に私は、沼津市で借りていたサロンを「膣の施術をしているから」という理由で追い出され。急遽、家を買う事に。(人生最大の買い物がこんなに慌てて選ぶ事になるとは思いもよらなかった。)
私の慌ただしい引っ越しが終わった頃に、「ようやく、北海道から静岡に飛行機が無事に飛びます!行けます!」という連絡を頂いた。
その新しい家に第一号で来てくれたのが、北海道からの山口ひろみさん(北海道でおっぱいマッサージサロンを経営してる女性)だった。
それから3年経った今、ひろみさんは、60代に突入しても全く衰えを見せずに、むしろやりたい事をどんどん展開している。
「ミキコさん(私)に施術を習ってから人生が変わった。静岡まで会いに行った自分を褒めたい。」と毎回と言っていいほど言ってくれる。
もちろん、仕事面でもそうだけれど、お付き合いしているパートナーさんとの週2回のSEXもどんどん良くなっているそうだ。それも、付き合い初めて20年経ってるのに!!!
もう一度書こうか。付き合って20年経つ60代の男女が週2回の性行為を行っている。
一般的に、というか
特に日本人は、付き合いが長くなるほどに家族の様になりセックスをしなくなると思っている人が多いと思う。
そんな訳で(?)今回は、60代で性の探求を続けているひろみさんの人生に焦点を当てて記事を書く事に決めた。
暗黒時代の結婚生活
ひろみさんは、北海道で産まれ、高卒で市役所に勤めて、それから数年後の20代前半で寿退社して、2人の子供にも恵まれた。
話を聞いて、まさに「女の人生はこれが幸せロード」を絵にかいたような人生だと思った。
しかしながら、人から見える幸せそうな人生を追い求めれば求めるほどに、心と体は乖離していく。
ひろみさんも例に漏れずにそうだった。合わない義理両親。義両親の味方をする夫。
結婚生活は暗黒に満ちたものだった。ひろみさんが40歳に差し掛かった頃はもちろん、スマホがまだない時代で。でも「自分の事を全く知らない人達と気楽に飲んだり話したりしたい」と、ネットの掲示板で見つけた札幌の飲み屋の集まりに月1回参加したりした。
「知っている人達と顔を合わせれば、愚痴大会になってしまうから。」と敢えてネットで見つけた縁もゆかりもない人達と飲む事が、当時のひろみさんの心の拠り所だった。
主婦が夜遅くに知らない人達と飲んで騒いでいる。一般的には褒められたものではないけれども。そういった非日常空間が人の命を救っている事は往々にしてある。
そして、ひろみさんが41歳の頃に出会い系サイトで今の彼(当時30代後半)と出会った。
そして離婚へ
彼もひろみさんも既婚者で、そこまでは会えなかったけれども細々と関係は続いた。
その中で、一度、電話番号やメールアドレスがすべて飛んでしまい、連絡先が分からなくなり1年くらい連絡がとれなかった事もあったそう。けれども、再度、出会い系サイトで名前も違うのに見つけ出したという驚きの出来事もあった。
今は時代も変わり、もっとマッチングアプリは手軽に使えるものだけれども、きっとそこで出会う人も、同じ周波数帯にいる人にしか出会えないのだろう。そこで人生のパートナーに出会ったという話はよく聞く。
彼と付き合っていたからではなく、結婚生活にいよいよ限界が来て家を飛び出したのだ2016年。
正式に離婚したのが2017年2月14日。バレンタインデーの日。ひろみさんの33年間の結婚生活は幕を閉じた。55歳になる手前だった。
人生を決める
安定を脱ぎ捨てて、自由を選択したひろみさん。考えた末、1人で生計を立てて行くために、以前住んでいた事もある姫路で受けた「ふわふわおっぱいマッサージ」の資格を取る事にしたという。
残りの人生は、悔いなく生きる事を決めて、セラピストの仕事を選んだ。一般的には、まずは店舗に勤める人が多いと思うんだけど、自分でいきなり開業した。しかも離婚と同時。
2017年の2月オープン。
そして、3年営業して、ようやく軌道に乗りかかった所で、コロナ禍に入ってしまった。暇になったのでネットでいろいろと見ていたら、前から気になっていた膣ケアのワードで私のサロンを見つけたそう。
そして、ふわふわおっぱいマッサージと膣ほぐしを合わせて提供していく事に決めた。そして、この記事冒頭の話にあったように、私のサロンに連絡をくれた。
2021年の3月末に施術を習いにきた。
膣ほぐしとSEX
膣ほぐしの施術を習った後に、「彼が空港まで迎えに来てるので試します(笑)」と言って静岡を後にした。
そして、試した彼が「全然違う!今まで以上に柔らかで絡みつく」という感想を頂いて、ひろみさん自身の感度も上がったという事だった。
これをきっかけにひろみさんは、自分の気持ちやSEXへの思いを彼にアウトプット出来る様になり、二人の仲はどんどん深まり、性の探求をしていくうちに回数も、日本人にしては脅威の週2〜3回をキープしているそう。
それも、排泄欲だけを満たすようなものではなくて、明日戦地に出向く前くらいの情熱的なSEXをしている。
男性は、3年も同じ相手とSEXをしていたら、徐々に飽きてしまい、他の女性を見つけたくなると一般的には言われるが、全く違う。
お互いがお互いを知り尽くすのに限りはないし、彼とひろみさんは替えが効かない存在で
どんどん感度が良くなり、彼も50代後半で薬に頼る事もないそうだ。
50代後半から花開く
以下、ひろみさんから頂いたLINEをそのままに書く。
“この年になって、やっと自分のやりたい事が分かり自分と向き合い労わることが出来き、自分を認めて愛する事が出来た。それまであった辛い事、悲しい事、悔やんでもどうにもならない事への拘りがなくなり、今こんなに幸せで楽に生きている。」
「それから自分はすごくお金のブロックがあるという事に気付き、本当に大切なところにはお金をかけていなくて、ミキコさんのところに行ったときにそれは外れました。ミキコさんありがとう。“
私に会った事がきっかけで、人生が大きく変わったという女性が7年間の間に沢山いる。
私自身が、特殊能力を持っている訳ではないから、女性の持っている膣のパワーなんだと確信している。
最後に
2018年に月と樹をオープンさせて、早7年目となった。正直、オープン当初なんて、膣や性についての知識や経験が一般の女性よりも不足していた。
それを補うように性についての知識を増やそうと色んな所から学び、卓上の空論ではなく、自分の身体で実験を繰り返してきた。
ところが、学びが長くなってくると「本来は本能的で頭とは無関係のものを、知識で分析している。」という事が起こっている事に最近になって気付いた。
「付けてきた知識を外して、頭で考える事よりも感じる事をしていこう」と思っている。
地球に来た目的は、美しいものや美味しい物、心地よい事で五感を楽しませる事。
沸いてきた陰と思われる感情に蓋をせずに感じ切って軽くなり、次に(次世代とか来世とか)バトンを渡す事。
膣ほぐしの施術は、そのツールでもあると考えている。
私より少し年代が上の60代のひろみさんが、人生を謳歌している事がとても心強く、私の人生の指針になっている。
三樹 菜緒子
膣ほぐしのサロン『月と樹』オーナーセラピスト。日本で一番に膣の施術を公に始めた人。のべ1000人ほどの膣ほぐしをしてきたプロのセラピスト。
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